金魚掬い、綿菓子買って

リア充は死んだ。というよりも最初から死んでいた。
僕は見えないものに怯えていただけだった。
幸せそうな彼も彼女も現実に折り合いもつけて気持ちを押しつぶしていただけだった。
僕は気付いていた。
目を閉じていただけだった。
欲望に素直になった上で世界の崩壊リスクを最小限に抑えることができる人間だけが充実した人生を送れる。
真実はどこにも無かった。
目の前だけが世界だった。
リア充は死んだ、最初から死んでいた。